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小児矯正は何年かかる?平均的な子どもの矯正期間と注意点を解説

小児矯正は何年かかる?平均的な子どもの矯正期間と注意点を解説

子どもの歯並びが気になり、小児矯正を検討する親御さんは少なくありません。しかし、「治療には何年くらいかかるの?」「いつ始めればいいの?」といった不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。小児矯正は、子どもの成長を活かして歯並びや噛み合わせを整える治療で、開始時期や症状によって治療期間が異なります。今回は、小児矯正にかかる平均的な期間や治療のステップごとの目安、症状別の期間の違いについて解説します。

1. 小児矯正の平均期間はどれくらい?

小児矯正には、大きく分けて「第1期治療」と「第2期治療」の2つのステップがあり、それぞれの期間を含めると長期にわたる治療になるケースもあります。以下に各ステップの概要と目安期間を整理します。

①第1期治療(混合歯列期)

6〜12歳頃の、乳歯と永久歯が混在している時期に行われる治療です。この段階では、顎の骨の成長をコントロールしながら、歯が正しく並ぶスペースを確保したり、骨格のバランスを整えることが目的です。平均的な治療期間は1年半〜3年程度です。

➁経過観察期間

第1期治療が終了した後、すぐに第2期治療を始めるわけではなく、永久歯がすべて生え揃うまでの数年間は経過観察を行います。期間としては1〜2年が目安ですが、症状によっては観察のみで終了する場合もあります。

➂第2期治療(永久歯列期)

12〜15歳頃、永久歯がすべて生え揃ったタイミングで行われる治療です。この段階では、歯をきれいに並べて噛み合わせを整えることが目的です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正などが用いられ、平均的な期間は1年半〜2年半程度です。

④全体のトータル期間

上記のステップをすべて行うと、治療開始から終了まで約3〜6年にわたる場合もあります。ただし、症状が軽度であれば第1期治療のみで完了することもあります。

⑤保定期間(後戻り防止)

治療後には、歯並びが元に戻らないように「リテーナー」という装置を装着します。この期間は1〜2年が一般的です。子どもが装置をきちんと使えるかどうかも、矯正の成功を左右します。

⑥治療開始の適齢期

小児矯正を始めるのに適した時期は、一般的には6〜8歳とされています。早期に始めることで、顎の成長を利用しながら自然な歯列に導くことができるため、結果として治療期間の短縮につながることもあります。

治療は子どもの成長と密接に関わるため、始める時期や治療内容によって大きく異なります。歯科医師と相談しながら、適切なタイミングで治療を始めることが重要です。

2. 症状別で変わる小児矯正期間の目安

小児矯正にかかる期間は、一人ひとりの症状や成長段階によって異なります。以下では、主な歯列や顎のトラブル別に期間の目安をまとめます。

①出っ歯(上顎前突)

上の前歯が前方に出ている状態で、指しゃぶりや舌癖などが原因となることもあります。顎の成長を調整しながら治療を行うため、第1期治療だけで2〜3年、さらに必要に応じて第2期治療を加えると合計4〜5年かかることもあります。

➁受け口(下顎前突)

下の顎が前に出ている状態で、骨格の問題が関係するケースが多く見られます。早期に治療を始めることが効果的ですが、成長に合わせて長期の経過観察が必要になるため、全体で5年以上かかる場合もあります。

➂すきっ歯(空隙歯列)

歯と歯の間に隙間がある状態で、顎のサイズに対して歯が小さい場合などに見られます。成長とともに自然に改善されることもありますが、必要に応じて1〜2年の治療が行われます。

④八重歯・叢生(歯が重なっている)

歯が顎のスペースに入りきらず、デコボコに並んでしまう状態です。比較的多く見られる症状で、治療には3〜4年かかることが一般的です。抜歯の必要があるかどうかによっても期間は変わります。

⑤開咬(前歯が噛み合わない)

前歯が上下で噛み合わず、奥歯だけで噛んでいる状態です。指しゃぶりや舌の癖が原因の場合が多く、癖の改善と矯正治療を併行して行う必要があります。期間は2〜4年程度が目安です。

⑥過蓋咬合(かがいこうごう)

上の歯が下の歯を深く覆っている状態で、噛み合わせや見た目に影響を及ぼします。成長を見ながら段階的に調整していくため、3〜5年の治療になることがあります。

上記はあくまで一般的な目安であり、実際の治療期間はお子さんの症状や成長の度合いによって異なります。正確な治療方針や期間については、歯科医師と相談しながら判断することが大切です。

3. 小児矯正を成功させるために知っておきたい注意点

小児矯正は治療期間が長く、成長とともに進めるため、途中で気をつけるべきポイントがいくつかあります。矯正を円滑に進め、効果を最大限にするためにも、以下の注意点を理解しておくことが大切です。

①生活習慣の見直し

小児矯正では、歯並びに悪影響を与える生活習慣の改善が欠かせません。指しゃぶり、頬杖、舌を前に出す癖、片側だけで噛むといった習慣が続くと、歯の移動や顎の成長を妨げることがあります。治療と並行して生活習慣の見直しを行うことで、歯並びを正しい方向へ導くことができます。

➁装置の使用状況を守ること

マウスピース矯正などは、決められた時間しっかり装着しないと効果が出ません。とくに子どもは忘れてしまったり、違和感を理由に外してしまうことがあります。保護者の見守りや声かけが治療の成功に直結するため、家庭でのサポートが非常に重要です。

➂通院を怠らない

矯正装置の調整や経過観察のため、定期的な通院が必要です。スケジュール通りに通わないと、歯の動きが予定通りに進まず、治療期間が延びてしまう可能性があります。とくに成長期の子どもは変化が早いため、歯科医師によるこまめなチェックが不可欠です。

④正しい口腔ケアを習慣づける

矯正中は装置の周囲に食べ物が詰まりやすく、むし歯や歯ぐきの炎症のリスクが高まります。小児矯正では、歯みがきの仕方を指導されることが多いですが、実際にきちんと実践できるかどうかが大切です。歯ブラシに加えてフロスや補助的なブラシを使い、毎日のケアを丁寧に行うことが必要です。

⑤子ども自身の理解と協力

治療期間中は、本人が矯正の意味や目標を理解し、納得して取り組めるかどうかも大きな要素です。無理やり進めるのではなく、子どもが納得し、前向きに治療に取り組めるような声かけや工夫が求められます。

⑥家庭での継続的なサポート

歯科医師の指導や治療だけでなく、日常生活のなかでのサポートが必要不可欠です。装置の管理、生活習慣の修正、通院のスケジュール管理など、家庭での関わりが治療の効果に大きく関わってきます。

矯正治療は、歯科医師とご家庭が協力しながら進めていく治療になることが多いです。信頼関係を築きながら、焦らず丁寧に取り組むことが成功への近道です。

4. 新居浜市宮原町の歯医者 こもだデンタルオフィス宮原の小児矯正

愛媛県新居浜市、バス停「喜光地」より徒歩3分の歯医者こもだデンタルオフィス宮原では、「子どものむし歯ゼロ・大人の歯周病ゼロ」を理念に掲げ、予防中心の歯科医療を提供しています。

13年以上の臨床経験を持つ院長が、一人ひとりに寄り添った丁寧な診療を行い、特に小児歯科と小児矯正に注力しています。

令和7年7月に医院を移転し、大人と子どもの診療スペースを分離。新居浜市では唯一(※1)の、小児歯科専用、お子さんがリラックスできる、アニメ視聴モニター付きの天井モニターや広々としたキッズスペースを備えた「こども専用診療室」を整備しました。

※2025年7月時点

こもだデンタルオフィス宮原では0歳から始める健診や口腔育成に加え、子どもの歯並びや呼吸機能の予防・矯正として次の診療メニューに対応し、お子さんの健やかな発育と歯並びをサポートしています。

➀小児睡眠時育脳サポート装置『Vkids(vキッズ)』(3歳から5歳のお子様へ)

睡眠時に装置を装着することにより、お口を広くし、顎と舌を子どもたちが自然に前方へ持っていくように促すことで呼吸をしやすくなります。

歯がある程度生えそろい始める3歳頃から使用でき、早めにお口を広くし、下の位置を正常にサポートすることにより予防矯正の役割も担うとされています。

➁床拡大矯正『バイオブロック』(6歳以上のお子様へ)

日本人の顎は比較的狭く歯が十分に整列するスペースが不足している傾向があり、歯並びや嚙み合わせが乱れ全身の健康への影響を及ぼす場合があります。

子どものうちからできる対策である床拡大矯正『バイオブロック』は上顎を拡大するための取り外し可能な装置です。舌と歯のスペースを確保することを目的としています。

子どものうちから、予防矯正・小児矯正を行うことで将来のお子様の口腔環境を守ることを目指しています。

「食が細い…」「将来の歯並びが心配…」といったお悩みのご相談だけでも構いません。

少しでも気になることがあれば、愛媛県新居浜市で0才から通える歯医者 こもだデンタルオフィス宮原にご相談ください。

\\\新居浜市の歯医者 こもだデンタルオフィス宮原の小児矯正詳細はこちら///

まとめ

小児矯正の期間は、症状や成長段階によって異なり、トータルで3〜6年に及ぶこともあります。治療は段階的に進み、生活習慣や家庭でのサポートが治療成果を左右する重要な要素となります。子どもの健やかな成長とともに、より良い歯並びを目指して進めていくには、早めの相談と継続的なケアが欠かせません。愛媛県新居浜市周辺で小児矯正についてお悩みの方は、こもだデンタルオフィス宮原までお問い合わせください。

監修:こもだデンタルオフィス宮原 院長:薦田 祥博(こもだ よしひろ)


経歴
・日本大学松戸歯学部 卒業
・デンマーク オーフス大学歯学部 短期研究生
・日本大学大学院松戸歯学研究科 卒業
・日本大学松戸歯学部 クラウンブリッジ補綴学講座兼任講師

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